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【スイッチング電源】電源回路のトポロジー(回路構成)紹介

【スイッチング電源】電源回路のトポロジー(回路構成)紹介

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昨今の電子機器はテクノロジーの進化と共に様々な機能が追加され高密度化していく一方、省エネ/省電力化等といった環境課題にも向き合っていかなくてはなりません。こうした背景において電源に求められる役割はますます重要になってきており、最適な電力供給の方法の探求が必要だと考えています。

 

この記事では 基本的な電源回路の構成(トポロジー)についてご紹介していきます。一言でスイッチング電源といっても様々な回路構成の方法があり、それぞれに特徴やメリット、デメリットがあります。各トポロジーは用途や必要な電力容量により最適な構成が選択されます。

 

 

 

降圧コンバーター (バックコンバーター/Buck Converter)

 

非常に簡単な回路構成で、入力をより低い電圧に降圧し出力する構成です。
MOSFETのデューティー比(スイッチングのオンとオフの時間割合)のPWM制御によって、出力電圧を制御できます。出力電圧は常に入力電圧以下または等しくなります。

 

 

昇圧コンバーター (ブーストコンバーター/Boost Converter)

 

入力電圧をより高い出力電圧に変換する構成です。降圧コンバーターと同じ部品構成(インダクター、MOSFET、ダイオード)ですが配置が異なります。

 

MOSFETのオン/オフを連続的に切り替えて、インダクターへのエネルギーの蓄積と放出の制御によって出力電圧を上昇させます。

 

これを昇圧コンバーター(ブーストコンバーター)といいます。昇圧コンバーターの場合、出力電圧は入力電圧以上または等しくなります。
※ダイオードの順方向電圧降下については無視しています。

 

 

昇降圧コンバーター (バックブーストコンバーター/Buck-Boost Converter)

 

昇降圧コンバーター(バックブーストコンバーター)はスイッチの駆動パターンにより、入力電圧を変化させられる回路構成です。

 

これは昇圧も降圧も可能です。入力電圧の変動が大きいアプリケーションで使用されますが、入力と出力の電圧極性が反転してしまうので用途は限定的といえます。

 

 

フライバックコンバーター (Flyback Converter)

 

フライバックコンバーターは絶縁型コンバーターの中でも最も基礎的な回路方式です。

 

基本的な動作は昇降圧コンバーターと同じですが、非絶縁型である昇降圧コンバーターのインダクターをトランスに置き換えているので、入力と出力を電気的に分離する事ができます。入出力電圧の極性反転もありません。

 

出力電圧はトランスの巻線比の変化によって調整可能で、昇圧も降圧も可能です。また、二次側巻線と回路の追加により、複数の出力を得られます。

 

フォワードコンバーター (Forward Converter)

 

非絶縁型の降圧コンバーターにトランスを追加したものをフォワードコンバーターといいます。

 

しかし降圧コンバーターの回路構成にただトランスを追加しただけでは、トランスに大きな励磁電流が流れてコアが飽和してしまう可能性があります。

 

そこでMOSFETのデューティーサイクル中に、励磁電流をリセットするための磁束リセット回路が必要となります。磁束リセット回路は一次側巻線と同じ巻数の巻線となります。

 

これが基礎的なフォワードコンバーターの回路構成となります。フライバックコンバーターと同様にトランスの巻線比の変化により昇圧も降圧もでき、二次側巻線と回路の追加によって複数の出力を得られます。入出力極性も任意に選択できます。

 

 

ハーフブリッジコンバーター (Half-Bridge Converter)

 

ハーフブリッジコンバーターはフライバックコンバーターやフォワードコンバーターと同様に、入出力間をトランスにより電気的に絶縁した回路構成です。フライバックコンバーターやフォワードコンバーターよりも高い出力電力を生み出せるのが特長です。

 

一次側には2つのコンデンサーとMOSFETが配置されます。2次側のPWM(パルス幅変調)信号が一次側のMOSFETにフィードバックされ、MOSFETのオン/オフの切り替えにより電流の流れを制御し安定した出力を得られます。

 

2つのMOSFETは交互に動作しトランスの1次巻き線に電流を流します。同じような構成のプッシュプル方式に比べトランスコアの利用効率が高くなります。一次側のコンデンサーにより、トランスに印加される入力電圧が1/2となるので、MOSFETも耐圧要求値の低いものが採用できます。全体的に効率が高いので高出力の機種に使用が可能です。

 

 

フルブリッジコンバーター (Full-Bridge Converter)

 

大電力のコンバーターとして最も一般的に使用されるトポロジー構造です。

 

一次側に配置された4つのMOSFETを対角線上にペアリングし、PWM(パルス幅変調)制御により
交互にスイッチオン/オフさせて出力電圧を調整します。出力電圧は、トランジスタのデューティーサイクル、トランスの巻数比、入力電圧によって決まります。

 

ハーフブリッジよりもトランスコアの使用効率が良く、高い電力変換効率が得られる一方、回路構成が複雑になりがちでコストもかかるデメリットもあります。

 
 

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技術情報監修

R&Dチーム/FSP Group(Protek)
台湾に本社を置く電源メーカー
その洗練された設計能力、効率的な製造、及び品質管理は非常に評判が高く医療用・産業用電源において、ヨーロッパ、北米および日本市場で30年以上にわたり、電源製品のサプライヤーとして重要な役割を果たしています。

この記事を書いた人

高田 悠以(たかだ ひろい)
株式会社エスエムアイ 代表取締役
1983年、愛知県生まれ。名古屋外国語大学卒業後、シアトル留学を経て株式会社エスエムアイに入社。
医療用絶縁トランス、スイッチング電源、ACアダプター、DC-DCコンバーター等 電源製品の開発営業として勤務。日本のモノづくりを愛し、「お客様のお客様を満足させる事が真の顧客満足」をモットーに営業活動に従事。2018年に株式会社エスエムアイの代表取締役に就任。

本コラムに掲載している情報は、株式会社エスエムアイの調査/収集した情報を共有する事を目的としております。掲載にあたり内容に間違いがないかできる限り注意を払いましたが、内容についていかなる表明・保証を行うものではありません。実際に機器設計や電源選定を行う際は、当資料の情報に全面的に依拠せず、最新の法令・規格・技術情報をご確認下さいますようお願い申し上げます。
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